ペパー

●英名:Pepper
●和漢名:こしょう(胡椒)
●学名:Piper nigrum L.
●科名:コショウ科のつる性草本
●原産地:インド南西マラバー沿岸
●主産地:マレーシア、ブラジル、スリランカ、インドネシア、インド、フィリピン、タイ、コロンビア、ニューギニア

 ペパーの原産はインド南西であり、コショウ科のつる性植物である。全世界で使われているスパイスである。
 辛味スパイスとしては最も古くから使われていた。原産国であるインドでは、紀元前10世紀の医学書にはすでに記録が残されており、古代ローマの書物にもペパーについての記述がある。日本での歴史も古く、奈良時代初期に中国よりペパーは伝えられとされ、正倉院文書にもその旨が記載されている。
 スパイスとして利用するのは果実である。ペパーには、ブラックペパーとホワイトペパーがある。

1)ブラックペパー…黄色を帯びてきたころの未熟な果実を摘み取る。数日間堆積し天日乾燥させる。乾燥後、外皮が暗褐色から黒褐色になる。
2)ホワイトペパー…果実が完熟したら摘み取る。水に浸して発酵させたあと、外皮をはがし天日乾燥させる。

ペパーの香味

 強い辛味と、スパイシーな芳香をもつ。ブラックとホワイトでは、ブラックの方が香味感が強い。官能テストでは、ホワイトの4倍も香味を強く感じるという結果が出た。一方、ホワイトはマイルドで上品な香味である。
 このように、同じペパーでも香味・辛味に違いがあるため、料理によってブラックとホワイトを使い分けるとよい。

ペパーの利用法

■肉や魚料理にブラックペパーを利用すると、キリッと引き締まった味になる。ドレッシングやソースに加えても美味しい。
■ポタージュやホワイトソースには、マイルドで上品な辛さと芳香をもつホワイトペパーを利用するとよい。
■ペパーは、甘い香りの料理以外のあらゆる料理に利用できる、万能スパイスである。
■フランスでは主にホワイトペパーを用いるが、アメリカでは9割がブラックペパーを利用する。日本を含め、年々ブラックペパーの人気が高まりつつある。

ペパーの薬効

 ペパーには、健胃、消化不良、下痢、腹痛などの消化器系疾患に効果があるとされる。最近は、抗酸化作用があることでも注目されている。

ペパーの栽培

■熱帯雨林地方の高温多湿が最適とされる。日本においては、温室ならば栽培可能である。
■栽培は挿し木で行う。ペパーが収穫できるまでに3年ほどかかり、十分な収穫量に至るまでには7〜8年を必要とする。

ペパーとカレー料理

 ペパーは、カレー料理には絶対に欠かせないスパイスの一つである。
 ペパーの辛味成分であるぺぺリンには、新陳代謝・血液の循環をよくする作用があり、体内に蓄えられるはずのカロリーを消費してくれる。また、抗酸化作用があり、肉を食べたときに生じる活性酸素を消す作用がある。これは、ペパーと肉(特に牛肉)がセットになって初めて効果を発揮する。
 カレーを食べると、ペパーを含め、スパイスの作用で汗をかく。これは、体内老廃物の排出を促している証拠である。カレーをどんどん食べて汗や鼻水を流し、体内環境を美しくしていこうではないか!